これを「当然」にしてはいけないんじゃないか問題。
佐川国税庁長官が辞任したニュースについてのこの記事。
「佐川氏が辞めたからといって、一連の疑惑は解明されてないのだからこれで幕引きじゃない」という趣旨の記事なのだが、その冒頭にこう書かれていた。
辞任は当然である。
しかし、これを「当然」としてはいけないと思う。
というのも、政府は虚偽の答弁はしていないし適材適所だと太鼓判を押していて、そのことは撤回していないのに次のように処分をした。
「国有財産行政に関する信頼を損なったことを踏まえ、減給20%、3か月の懲戒処分を実施する」
罪があったからではなく、疑われたから処分の対象だと言っているのだ。しかも繰り返し、きちんとした仕事ぶりで適材適所だと言い続けていた。これを前例として認めてしまうと、一方的に誤解され非難された人も処分されてしかるべきと言う話になってしまう。
まずは何が悪かったのかを明確にして、合意し、その上で処分や辞任を認めるべきだ。このプロセスを踏まずに「当然」としてしまうのは、とても危険な行為のように思う。